【EP.1】AI時代における「人事の本質」とは?
【EP.1】AI時代における「人事の本質」とは?
~テクノロジーが代行できないHuman Touchの価値~
直近、人事(HR)業界はAI(人工知能)の台頭により大きな転換期を迎えました。履歴書のスクリーニングから、社内用チャットボット対応まで、AIの活用が急速に進む中で、「これから人事の仕事は、本当に必要なのだろうか?」という疑問を抱く方も少なくないでしょう。
パソナタイは、特別シリーズ「テクノロジーが加速する世界における人事の役割(The Fundamental Role of HR in the AI Era)」の連載をスタートします。第1回目は、AIと人間それぞれの役割の境界線を明確にし、私たちが変化に惑わされることなく、テクノロジーを賢く活用するための視点をご紹介します。
「AI(ハイテク)」と「人間(ハイタッチ)」の境界線
多くの組織で人事インフラの構築を支援してきたパソナの経験から、AI活用の成功は「システムに任せるべき仕事」と「人間が心を込めて向き合うべき仕事」を明確に切り分けることが鍵となります。
- AIが得意とすること(High Tech)
- データ処理: 給与分析や労働市場データの集計など、膨大な情報を瞬時に処理することが可能です。
- ルーチンワーク: 福利厚生に関する繰り返しの質問への回答、税金計算、面接スケジュールの自動調整など。
- スクリーニング: 数千枚の応募書類から、キーワードに基き一次選考を迅速に行うことが可能です。
- AIには代替できないこと(High Touch)
- 文脈とカルチャーの理解: AIは組織特有の複雑な文化や、高度な調整能力を要する社内の人間関係を理解できません。
- 共感と交渉: 従業員の心に寄り添ったケアや、繊細な配慮が必要な対立関係の交渉は、人間にしかできません。
- 価値の定義: AIは入力されたデータに基づいて処理はできますが、企業の独自戦略に合致した「適正な職務価値(Job Value)」を定義することはできません。
土台(インフラ)なきテクノロジーは、道なき道を走るスポーツカーと同じです。
AIがいかに進化しても、私たちは常に「原点」に立ち返る必要があります。AIをスポーツカーに例えるなら、明確な構造(ストラクチャー)という道路がなければ、どこへも辿り着けません。
よくある失敗例として、「AIで評価の集計を行いたいが、明確なKPIやコンピテンシー(行動特性)が決まっていない」 「AIで採用を効率化したいが、ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)が曖昧で実態を反映していない」 など土台が構築されていない状態でAIを導入しようとするケースが挙げられます。
だからこそ、パソナはこのシリーズを通じて、テクノロジーという翼を広げる前に、まずは強固な「HRインフラ」を再構築することの重要性をお伝えしたいと考えています。
組織のアップグレードへの第一歩は、「人材の設計図」を描き直すことから始まります。「そのポジションの存在意義」や「 その仕事の価値」を明確に定義してこそ、テクノロジーはその真価を発揮します。
★パソナが提供する人事基盤構築支援★
弊社のコンサルティングチームは、以下の基盤整備において専門的な知見を持っています。
- 職務分析と職務記述書(Job Analysis & Description): 単なる書類作成ではなく、現場の実態(Real World Function)を反映した職務記述書を作成します。
- 組織デザイン(Organization Design): 将来的なテクノロジー活用を見据えた、最適な組織構造を設計します。
次回の第2回(EP.2)では、「職務記述書(Job Description)と職務評価(Job Evaluation)」について深く掘り下げます。なぜこれが、AI活用の成否を分ける「最初のボタン」となるのかを解説します。どうぞご期待ください 。

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